不易流行。メリダ2025モデル展示会レポート

先日ディーラー向けに行われたメリダ2025モデルの展示発表会。今年も参加して参りましたので注目ポイントをまとめてお伝えいたします。

はじめに。ミッションステートメント

CYKICKSの完成車販売の屋台骨を支えるパートナーであるメリダインダストリーは自転車メーカーとしては珍しく○○バイシクルの名前もつけず、創業者の名前もついていません。

企業理念(ミッションステートメント)である「美しく、どこへでも走っていけて、楽しい」がそのままブランドネームとなり、ただそこにある自転車のクオリティを上げてゆくというシンプルな考え方が根本にあります。

それはフレームの生涯保証という製品クオリティに対する自信として表れていますし、それって当たり前でしょうと言うかの如く声高に謳っていないのもらしいところであります。

そんなメリダの2025年モデルは「変えるべきところは変える、足すところは足す、残すところは残す」といった不易流行の姿勢で今の日本におけるスポーツバイクのニーズに則したラインナップになっています。

つまり進化が早く要望がシビアなハイエンド帯の変更が多く、一昨年の値上げで回転が鈍いミドル〜エントリー帯は最新スペックが必要ない事もあってほとんど継続販売になっています。

なんだかんだでやっぱり注目のロードバイクから。

スクルトゥーラ、リアクトのCF5モデルにXXXSサイズが追加され6サイズ展開化となります。XXSでも十分コンパクトでしたがこういう追加が入るというのはマメですね。

リアクトは特にXXSでもシートチューブが47cmあったのでもう一声が満たされて良かったです。完成車のチームカラーは変わらずでフレームセットはメタリックブラックカラーになりました。

モデルチェンジした9000グレードはSRAM forceAXSからアルテグラDi2へ。

グラデーションが綺麗!

スクルトゥーラ9000は220,000円値下げの1,045,000円。リアクト9000は275,000円値下げの1,100,000円となり少し現実に近づいたでしょうか。

細かいですがリアクトのステム一体型ハンドルは25年からvisonの最新モデルmetron5D EVOに変更になっています。

同じくアルテグラDi2を搭載したCF3フレームの8000グレードは24年の価格はそのままに上位モデルと同じステム一体型ハンドルに変更されました。

2025 リアクト8000 935,000円
2025 スクルトゥーラ8000 880,000円

さらにこの8000グレードはフレーム単体販売299,200円(税込)がスタート!組換えや自分だけのこだわりの構成でのドリームビルドができるのは嬉しいですね。

新デザインのフェザーアイコンが後ろからチラ見え!

またスクルトゥーラ  エンデュランスにモデル初となるホワイトカラーが登場。エンデュランスの中では最高グレードのアッセンブル。アルテグラDi2とvisonSC30カーボンホイール搭載です。

2025 スクルトゥーラ エンデュランス8000 880,000円

105Di2を積んだ6000グレード以下は変更なく、4000、400、100のリムブレーキモデルも継続販売されているので用途や予算に合わせてバイクを選んでいただけます。

続いてグラベルロード

世界選手権優勝の鮮烈デビューが昨日の事のような新型SILEX。

2025 SILEX7000 550,000円

24年モデルから仕様もカラーも価格も変更無しですが、新たに12sの新型GRX820シリーズを搭載したSILEX7000が登場しました。

385,000円のSILEX4000から935,000円のSILEX8000までの間に選択肢がなかったところにようやく真ん中が揃いました。

1台で幅広い遊びが考えられるSILEX。第2世代となった新型は今まで以上に巧みにMTBのDNAを取り込み、もはや太いタイヤを履いたロードバイクではありません。厳しい路面でもあくまで楽しく安全にバイクがコントロールできる事、というわかりにくい性能を追求できているモデル。

サイクリングに自由さを存分に味わえる懐が深い一台です。詳しくは昨年のデビューイヤーの展示会レポートをどうぞ→2024メリダ展示会レポート

マウンテバイクについて

今年の注目はフルモデルチェンジしたBIGTRAIL。

完全再設計されたフレームは先進的なジオメトリーを採用し遂にヘッド角は65度に到達!スタックは変わらずリーチが伸びてBBが下がるので従来よりさらに下りへの安定感を追求した設計です。

ここまで来ると日本の山道によく見られる細かな切り返しが大変になりそうですが、どうなんでしょう。旧モデルと乗り比べてみたいものです。

細かな違いはONE-twentyなどで採用されはじめた新型の薄型ドロッパーに変更になっている事。

外径も大きくなっているのでシートチューブ自体も太く、BB周りの捩れに対して踏ん張れるので剛性が高く感じるかも?

シートステーのブリッジ補強も相変わらずこれでもか!と入っていてかなり丈夫な方向に進化していますね。

旧モデルのコンポーネントは10sのCUES U6000でしたが今年からは9sのCUES U4000に。

キーとなる140mmフォークと29×2.4インチタイヤ、油圧DISCブレーキ、ドロッパーポストを装備したオールインワンパッケージなのは変わりなし。

今まで通り下りも上りも楽しめるハードテールとして山遊び最初の一台として提案させて頂く事になりそうです。

2025 BIGTRAIL 300 2色展開 198,000円

そしてもう一台の注目はNINTEY-SIX400

2021年にフルモデルチェンジして以来、カーボンフレームしか設定のなかったフルサスXCバイクのNINTEY-SIXに待望のアルミフレーム版が追加。今までなぜラインナップしなかったのかが不思議なくらい。

綺麗なアルミ造形です

カーボンのRCモデルよりも20ミリ長いフォークが選ばれているのでわずかに許容度が広いですがあくまでレーシングフレームなのには変わり無し、金銭的なXCレーシングの壁が低くなりました。

国内最大のラインナップを誇るE-BIKE

メリダのE-BIKEはグループであるミヤタサイクルと合わせると実に13車種。MTBシリーズは変更なく今年はシティライド向けのePASSPORT 200が仲間に加わっています。

2025 ePASSPORT 200 カラーは2色で317,900円

実物はかなりスマートな印象。

兄弟車種であるステップスルータイプのCC400EQと比べシンプルな構成でユーザーの用途に合わせて装備を整えていくのが良さそうです。

ABUSのサークル錠にレザインのヘッドライトは装備されているのでそのままでも十分かもしれません。

パワーユニットはシマノSTEPSのE5080。

車重あるE-bikeを十分にコントロールできる様に油圧DISCブレーキが標準装備なのはメリダ、ミヤタのこだわりですね

巷では違法性を疑われるようなアシスト車が出回っています。自転車は自動車と違い車検も自賠責もなく軽く見られがちですが、整備が必要な車両です。後付けのユニットやリミッター解除などの改造で公道を走行し検挙される例も出てきました。

アシスト車を利用するのであれば日本国内の法律に則ったホワイトなE-BIKEを使って頂く事が大人としての責任ですし、我々販売店も堂々とサービスをご提供できますのでご検討の際は是非メリダのバイクを候補に挙げていただければと思います。

販売数最大を誇るクロスバイク

フラットバーロードのグランスピードは色、価格とも変更なしクロスウェイシリーズは各グレードに新色が追加されました。

カーボンフォークのグランスピードシリーズ
スチールフォークのクロスウェイシリーズ

ずらっと並ぶと壮観ですね。

追加された新色は質感が素晴らしく、メリダの塗装技術を存分に発揮した仕上がり。これは是非実物を見て頂きたいので何台かお店に並ぶ予定です。

油圧ディスクブレーキを搭載した300グレードは高級感あるシルクメタリックティール(ミントグリーン)とマットメタリックブロンズ。

今まで暗めが多かった機械式ディスクブレーキの200には明るめの新色パールホワイトとシルクスチールブルーが追加。

リムブレーキの100にはシルクチタンとマットアンスラサイトの2色が追加です。

最後は充実のアクセサリー達

意外と充実しているメリダオリジナルアクセサリーの数々も紹介されていました。

ヘルメットやバッグ、グローブをはじめキャリアや各種純正ステムの長さ違い、サドル下にマウントできるミニツールなど実用的なアイテムが揃っています。

こんな値段でいいの?と思えるような隠れお得製品も多いので是非一度確認してみてください。一部はメリダオンラインショップでも購入できますし送料分足りないな〜と思ったらお店に来ていただければお取り寄せいたします。

公式サイト→メリダアクセサリー

その中でも特に注目したいのが今年追加となった「TEAM SL 45」カーボンホイールです。

メリダ team SL 45 カーボンホイール 165,000円 入荷は12月ごろ。

海外ではリアクト7000(日本未展開)に採用されているホイールで、今年から日本向けに単体発売が開始となります。

45ミリ高のリムに15番のストレートプルスポーク。165,000円(税込)という価格設定は値上がり激しい昨今に嬉しい選択肢です。重量はペア1620gなので先日発表されたMAVICの新作コスミックSやGIANTのSLR2などが競合になるでしょうか。その中でも最安値をつけるTEAM SL45。

その走りはメリダジャパンの活動拠点であるX baseを統括する品川マネージャー曰く「過剰な剛性はなくマイルドで扱いやすい特性になっている」とのこと。バリバリのレーシング用というより多くの人が恩恵に預かれるツーリングやサイクリング向けのホイールのようです。

製造は同郷台湾のアレックスリム。寸法やスペック的にALX945Dの特注モデルでしょうか。

内幅は19ミリでした

フリーボディの刻印から見てハブは同社のbearpowlsのBRDハブシリーズのようなのでそこから逆算するとリム重量は460g程度になりそうです。

どこかがTEAM SL45専用だと全然違うかもしれませんが…

この価格帯の製品をお店を通して提案できるというのはありがたく、堂々と点検整備やメンテナンスサービスを購入頂いたユーザーさんに提供できます。

他社のように独自色を押し出したモデルというより美味しいところをピンポイントで突いてきたようなホイールで実にメリダらしい地味な製品。褒め言葉ですよ!

しかしこれは発掘しないと埋もれてしまうよな〜という事で特別にご紹介いたしました。

予約受付開始です!

メリダ2025モデルの概要は以上、結局盛りだくさんになってしまいました。また、期間は短いですが今月末(10月31日)までニューモデルの初回特典付ご予約を受付開始いたします!

既に公式サイトも2025年モデルに更新されていますので細かく見たい方はコチラ!→2025メリダフルラインナップ

スポーツバイクをきちんと始めたい、機材をアップデートしたい、新しいジャンルに挑戦したい。

そんな幅広い希望にお応えできる幅広いラインナップからお気に入りを見つけ、メリダファミリーへ仲間入りを果たして頂ければと思います。

ご相談、ご予約、お問い合わせお待ちしております。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ

名古屋市東区 スポーツバイク販売、修理専門店
CYKICKS
定休日:水曜、木曜
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