ピナレロの中核を成すミドルクラスのカーボンフレーム「FPクアトロカーボン」の修理をご依頼頂きました。
自転車界で初となる50tカーボンを用いたフルカーボンフレーム「プリンスカーボン」が発表されたのが2007年。
世界中で高評価を得て、納期が1年以上待ちとなるような名作でした。
発売時のPDFを見ても並々ならぬ意気込みを感じることができますhttps://www.riogrande.co.jp/dl/Prince_carbon_web.pdf
そのプリンスカーボンをベースに2009年にミドルクラスモデルとしてFP7、FP3に枝分かれしました。
ベストセラーとなったFP3は2011年にケーブル内装化と近代ピナレロのアイコンともいえる左右非対称フレーム化を果たした「クアトロカーボン」がデビュー。6色11サイズというとんでもないバリエーション展開でしたね!
さらに翌年1/2″テーパードの「ONDA FPK1フォーク」にマイナーチェンジしたのが今回の「FPクアトロカーボン」です。
2009年以降は電動変速やケーブル内装が導入され始めたころで、ピナレロも次々とマイナーチェンジを繰り返し進化が特に激しかったような印象ですね。
その中でもFPクアトロカーボンはロードバイクブームと重なって多くの人が愛車として選び、今も大切に乗られている印象のフレームです。
という事で今回はそんなFPクアトロカーボンにリアメカを巻き込んでしまって破損したリアエンドハンガーの交換とリアメカの交換依頼お受けしました。
ガッツリ曲がってしまっているのでこれは流石に修正不可!
新品のエンドに交換した場合も意外と真っ直ぐでなかったりするので改めて真っ直ぐか確認をします。
ピナレロのエンドは種類が少なく、ほとんどこの1種類で対応できるのが嬉しいですね。
さらについでに、という事で既に新品入手ができなくなったアテナのエルゴレバーを別途お持ち込み頂きましてレバー交換も同時に行いました。
持ってきて頂いたデッドストックはアルミレバーだったのでレバー体のみ元から使っていたカーボンのものに差し替え。簡単にレバーのみが交換できるのはカンパの魅力です。
完成!フレームのクリーニングも同時に行いました。
バーテープはクラシックなコルク柄に。ピナレロのロードバイクは基本性能として「丈夫さ」を重要視しているだけあってまだまだ現役です。
今回のように落車などで破損してしまったけど「どこまで壊れていてどうやって直したらいいかわからない」というようなご相談など修理やカスタムに関するご相談などありましたらどうぞお気軽にどうぞ!
本日はここまで、ありがとうございました。
スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ