ホイールはトライアスロンパーツブランドとしてトップシェアをもつ「プロファイルデザイン」のローハイトモデル「38/TWENTY FOUR」。
他メーカーのロードレース用ホイールと違い、トライアスロンにおけるバイクパートで如何に疲れず走り切れるかという視点で開発されているだけあり、ホビーサイクリストが扱いやすいように剛性はマイルドな味付けになっています。
もちろんワイドリム採用でエアロを意識したリムシェイプなのでエアロ効果を最大にすべく25ミリ以上のタイヤを取り付けたいのですが、ここで1つ問題が。
今回取り付け予定のバイクがSCOTTのCR1カーボンだったのですが、このバイクの形状設計はフルモデルチェンジの2010年以来長らく変わっておらず、チェーンステー部分のタイヤクリアランスがギリギリ25ミリタイヤが入るかどうか…
ということでホイールマニュアルで推奨している最小タイヤ幅24ミリのタイヤをチョイスする方向に決定。
タイヤはメイドインジャパンの老舗、ダイワボウのSOYOブランドで販売されている「アップストリーム24」をご用意させて頂きました。
このタイヤは縫い目のないシームレス構造で、ほぼ完全な真円が保たれているという世界でも稀なスペシャルな逸品。
往年のサイクリストにはお馴染みかと思いますが、チューブラーに触れてきていらっしゃらないサイクリストの方にはなかなか伝わらない国産メーカー「SOYOタイヤ」ですが競輪で培った技術は一級品!
シームレスチューブラーは24ミリというサイズから想像する以上の快適でとろけるような乗り心地!
さすがに振動収束性などはラテックスチューブ採用のモデルには劣りますが、ブチルチューブならではの芯のある走行感もあり、vittoriaなどのチューブラーとはまた違った雰囲気です。
もう一つブチルの恩恵として、空気を入れてから実際に走り始めるまでの待機時間のあるトライアスロンにもぴったりです。
国産のシームレスチューブラーはシームレスロードCRH-160、シームレスロードCR、シームレスロードCRⅡ、シェルト、アップストリーム、ゴデーレのラインナップで極少量が生産されていますが、正直、今後需要が減ることが想定されるチューブラータイヤですのでいつ生産が無くなってもおかしくない製品達…
チューブラーに興味のあるサイクリストの皆様、日本の匠の業ともいえるこの贅沢なタイヤを一度味わってみては如何でしょうか?
少し話が逸れましたが、クリアランスはドンピシャで狙い通りとなりました。
今回のようにバイクとホイールの製造年が異なるとタイヤクリアランスの問題が発生しやすくなります。
最悪、取り付け不可能ということも起こり得ますので、ご自身でパーツを購入される際は十分に確認してからお買い求め下さいませ。
本日はここまで、ありがとうございました。
スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ