今年は伊豆にある「Merida experience center」、通称「Xbase」で行われたディーラー向けキャンプ。メリダジャパンとなり初の開催となりました。
やはり注目はニューモデルの2車種。ピュアエアロロードの第4世代「REACTO」とニューノーマルバイク「SUCLUTURA endurance」です。どちらも約4時間かけてじっくり試乗して参りましたので数回に分けてインプレッションと合わせて各モデルのご案内を進めていきます。
スクルトゥーラ エンデュランス
今回は以前blog記事でもまとめたスクルトゥーラ エンデュランスの紹介から。
先にお話ししておくと期待を上回る出来に試乗しながらついつい楽しくなってしまい、いいところばかりしか試乗メモに残っていませんでした… 個人的にとても好みだったというだけの事ですので、それを差し引いて読んでいただければと思います。
ジオメトリーや主な特徴は以前の記事へどうぞ。
スクルトゥーラ エンデュランスのコンセプトは「コンフォート、スタイルと汎用性」。
ロードバイクではあるもののスピードだけでなく快適性を追求したモデルであり、通常のラインナップから少し横軸にずれた競争から一歩距離を置いたグランドツアラー(長距離旅行車)としての位置付け。
リーフスプリング形状のバックステーによる垂直方向の乗り味は特徴的で、ただ柔らかいというよりそこそこのプリロードがかかったような反発を感じる乗り味。
標準で32cとタイヤが太くなっている分タイヤへの仕事依存は大きく、タイヤの銘柄選びや空気圧でセッティングを調節するのが楽しいはずです。まるでMTBですね。スルーアクスル、DISCブレーキ仕様のバイクはやはり足回りのセッティングの重要度が増したように感じます。
しかしこのバイクが「ただ快適で退屈なサイクリング」のためでない事はメリダのロードラインナップ中最もボリュームのあるダウンチューブから想像できるでしょう。
実際、従来のエンデュランスバイクにありがちなペダリングのロスは全く感じない重厚感と反応性を持ち合わせています。
まるで高剛性のクロモリバイクに乗っているかのようなパワーの受け止め方です。ペダリングの入力受付は遅い方向に広く感じるので、長距離を走ってタレてきてもスタート時と変わらない優しさで進んでくれる安心感も。
このバランスは試乗前に想像していたものとは全く異なりました。「エンデュランス」はサイクリストになじみのあるワードなので使用したのかもしれませんが、スクルトゥーラGTでもよかったのでは?
バイク重量は新型リアクトにも採用されるCF3グレードカーボンフレームによって6000グレードMサイズで実測車体重量が8.49kgに抑えられています。これはCF2グレードのスクルトゥーラ4000よりも軽く、ヒルクライムでもそうそう足を引っ張ることはなさそう。
フロントフォークはヘッドの大径化と合わせてヘッドチューブの延長がもたらす抜群のスタビリティ。ブレーキ操作時でも4WDに乗っているような頼もしい安心感でダウンヒルを楽しむ余裕すら感じられます。
ハンドリングはベースモデルのスクルトゥーラ特有の稲妻のような軽快なレスポンスがグレードアップして受け継がれており、あくまでロードバイクである事を主張してきます。
スクルトゥーラ エンデュランス。新しい普通のロードバイクの始まりです。
テストバイクのグレード:2021 スクルトゥーラ エンデュランス6000 テストバイクの重量:8.49kg テスト距離:13.6km 空気圧:F、R:5.0bar
グレード別ラインナップ
入荷は9月下旬よりスタート予定です!試乗車も設置予定。ご予約、お問い合わせはこちらからどうぞ↓
本日はここまで、ありがとうございました。
スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ