自転車を楽しむということ…

今回は少しだらだらと長いお話です。スポーツサイクルをこんな風に考えていますという所信表明みたいなものです。ご興味ありましたらお付き合いください。

僕が輪界に足を踏み入れたここ10年間でスポーツサイクルを取り巻く環境は劇的に変わりました。

我々自転車趣味人のニッチな世界から一転。クロスバイク、ロードバイクブームにより街中で目にしない日はないほどの自転車人口増、ITの発展による自転車コミュニティの”見える化”、3.11以降の自転車活用推進や法整備を含めた広く一般の方へのスポーツサイクルの認知拡大など、スポーツサイクルのすそ野が大きく広がりました。ビジネス的にシェアの少ないMTBやBMX、トライアルなどのスポーツサイクルもまだまだ広がる可能性を秘めているはずです。

ここ最近ではしまなみ海道や琵琶湖などをはじめとするサイクルツーリズムへの自治体の注力やそれに伴う鉄道、航空、海運会社のサイクリスト向けサービスの充実も強い追い風となりこれから自転車利用者は増えていく事と思います。

このような背景から広く一般化してきたスポーツサイクルは販売網も充実し様々なブランドや販売形態が生まれました。高性能、高品質な自転車が簡単に、しかも昔に比べはるかに安く入手できるようになっています。情報を滝のように浴びることのできる昨今、製品情報はミッチリ調べがつきますしメンテンス情報なども溢れているというサイクリストにはありがたい時代です。

しかしそれらの情報の本当の意味はある程度の知識と経験があってこそ分かるものです。そして十分な整備とコンディションの維持はスポーツサイクルに欠かせないものと考えています。その土台を作るのが様々なサイクリング体験であり、メーカーからの一次情報、ユーザー同士のコミュニティ、ショップでの定期的なメンテナンスです。情報は簡単に手に入りますが、実際に体験して見つけた喜びや発見ほど身につくものはありません。最短距離で正解にたどり着く事より過程をも楽しむ事でより長く付き合える生涯の趣味としてサイクリングを選んでいただきたいと思います。

僕自身もさらに色々な自転車の世界と触れ合いながら新しい発見をしていきたいので自転車とのお付き合いがマンネリ化してきてしまったサイクリストの方々もご一緒にいかがでしょうか?

サイキックスではそんなサイクリングの楽しみが広がるようなお手伝いができる活動をしていきたいと考えています。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ

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