HUNT 44 UD CARBON SPOKE DISC のリム交換依頼をお受けしました。

本日ご紹介するのは完組カーボンホイールのリム交換作業です。

HUNTは近年増えてきた直販系のホイール。事故によってフロントリムにダメージが入ってしまいクラッシュリプレースメントプログラムでリムのみが入手できたとのこと。

そのまま使うにはちょっと勇気が要る状態ですね

さすがにお客さん自身で組換えまではできない、という事でわざわざ遠方から交換作業のご依頼を頂きました。

カーボンスポークを採用したホイールなので普通にニップルを回すとスポークがねじれてしまいます。

このモデルは通常のホイールでいうところのニップル掴み部分でスポークを固定して外側からレンチでニップルを締めてテンションを上げていくという組み方。

スピナジーのザイロンスポークと同じ仕組みですね。大きな括りではカーボンも繊維スポークなので理にかなった方法なのでしょう。

作業を依頼されたのはフロントリムでしたが、リア側も一緒にお持ち込み頂きチェックしたところ向きが命のエアロスポークがほとんど明後日の方向に向いていたのでついでに全て向きの修正を行う事になりました。

こういうちょっとした事でもリムテープ を剥がさないといけないのは弱点ですね。

どうしてこうなったのか…

センターも大きく狂っていたのでセンター出しも行いました。

リムテープ は同じ幅のStan’sにて。

リムは単体で454gとびっくりするような軽さではなかったのでやはりカーボンスポークによる軽量化が効いているのでしょう。

リムを取り外して再利用するカーボンスポークとニップルを洗浄。

傷が入っていたフロントスポークも同時に交換しました。

ポン当て式のアクスルキャップを外して交換するのですがDTやSCOPEなど、掴んで抜かなければいけないこういうタイプのキャップ外しはUNIORの専用工具がキャップに傷がつかずスマートでオススメです。

交換用リムには向きの指定があります。

テンションを合わせて組換え完了!

HUNTはメーカー直販なのでお客様自身で直接やりとりしていただき、組み替えに必要な様々な注意点や情報を収集頂きました。

今回はスムーズに必要な情報を引き出して頂きましたが、相手方が他国の直販メーカーという事もあり意思疎通が出来ないと変にこじれて厄介そうだなぁというのが素直な印象でした。

直販メーカー品はいざと言う時ユーザーさんの英語力と交渉力が試されますね。

本日はここまで、ありがとうございました。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ