本日ははじめにメリダジャパンに掲載されている創業時のエピソードをひとつ。
遡る事1972年、メリダ創業者のアイクツェンが視察としてアメリカのショップを巡っていた際の出来事。修理不能だからといって破棄されている多くの自転車を見て心を痛めた事がきっかけでいつまでも乗れる高品質な自転車の製造をメリダにとって最も重要な使命としたそうです。
今回ご紹介するのは完成車付属のホイールをレースで破損させてしまったものの修理というご依頼です。
車体は2020モデルのメリダ「ミッションJ」
シマノクラリス完成車で10万円を切る価格、46-34のチェンホイールに155ミリクランク仕様。
ホイールは26インチ×1というサイズで650cより小さく140cm台の子でもピッタリ取り回し可能です。
という事でリムとスポークを全て新しいものに交換しました。
並べてみるとリムが歪んでいるのが分かりますね。
完成!
このバイクは今年8月に納車したばかりでしたが運悪く2ヶ月でホイールがバラバラになってしまいました…。スポークが破損した勢いでニップルホールが大きく変形、リムも歪んでしまったのでハブ以外は修理不能。
しかし市場にはこの幅の26インチDISCブレーキ対応リムは豊富とは言えない流通量。つまり完成車に使われているのと同じリムをメリダから用意してもらう必要がありました。
2021年モデルとしては入荷のないモデルという事もあり、当初は入手が怪しそうだったのですが、今回はメリダのブランド精神にのっとりキチっと用意していただけたました。この事で助かったのはお客様だけでなくメリダブランドの誠実さを売っている自分自身でもあります。
やはりメーカーの対応というのは完成車に限らず全ての製品でどれを選ぶかの評価の基準になるべきなのですが、なかなか表に現れづらい評価項目です。
自転車に限らず本当の意味であなたにとって価値のあるブランドとは…。すこし考えてみるきっかけになりましたら幸いです。
本日はここまで、ありがとうございました。
スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ