カンパニョーロ ポテンツァ11組換えご依頼頂きました。

CYKICKSで隙あればオススメしているカンパニョーロ製品。

見た目の美しさはもちろん、ヒストリーを含め趣味自転車には無くてはならない満足感を満たしてくれる「官能性能」に優れたコンポーネントブランドです。

いろいろなコンポに浮気をしても戻ってくる所はココという安心感があります。(個人的な感想です!)

今回は嬉しい事にそんなカンパニョーロ推しに賛同頂き、カンパニョーロのポテンツァ11のコンポ交換のご依頼をお受けしましたのでご紹介させていただきます。

化粧箱デザインから漂うイタリアの風

バイクは一目でそれと分かるシルエットの2013年カレラのフィブラ2。

懐かしの5700系

歴史に名が残る初代フィブラの衝撃を引き継ぎ、強烈なデザインを維持したまま登場した待望のミドルグレードフレーム。

最近では見なくなった1Kカーボンの表面仕上げは高級感抜群。

ディスクブレーキがなんのその、世の流れに惑わされずこのバイクに惚れているからこそのコンポ交換となりました。

という訳で早速交換です。これでフレーム、コンポ、ホイール、コックピット全てイタリー🇮🇹づくし!

ポテンツァはR8000アルテグラの登場に合わせて登場し、カンパニョーロに珍しく名指しでアルテグラをターゲットにした普及コンポとして開発されています。今回はまさにその需要をキャッチした形で105からポテンツァへの交換となりました。

トータル重量もアルテグラと同等の2300g台で旧105から比べて300gほどの軽量化です。

特にエルゴレバーは370gしかないのでデュラエースよりも軽く、評価の高いエルゴノミック形状と相まってバイクとの一体感は特筆モノ。

10sの105からの交換なのでフリーボディもカンパ用に。

スチールからチタンに変わるのでここだけでも40gほど軽量化。

スプロケットは普段走っている山道でローギアが足りない!ということで大きめの29Tをチョイス。

ディスクブレーキシステム対応となった2018からクランクはウルトラトルクに。

2017までと比べてチェンリング間とチェーンラインの拡大が行われています

レバーやリアメカの互換性も2017モデルとはありませんので注意です。

最近のカンパニョーロコンポには各パーツに印刷されているアルファベットで互換性が確認できるので便利です。大まかにこんな感じになっています。

A(2015以降の11speed)

B(2017ポテンツァ11)

C(2018ポテンツァ11 一部D)

D(2018ケンタウル11speed 一部C)

F、G(2019〜12speed )

チェンリングングはシマノと異なりアウターとインナーが別々のボルトで固定されておりチェンリングの刃先からボルトまでの距離が短く、撓みにくい構造なので重量を抑えつつ剛性が確保されています。地味ですがキレのよいカンパのフロント変速のキーポイントのひとつです。

左:カンパ 右:シマノ

リアメカはドライブトレインの花形、一見完成されたかに見えるここでもカンパニョーロは進化を止めません。

ただでさえ複雑なリアメカにエンブレイステクノロジーと呼ばれるスプリングテンションの均一化を図った独自の機構が組み込まれ、リアメカがトップ側でもロー側でも同じ速度と力で変速を行うため滑らかな動作をしてくれます。

この機構は12speedになった際に更に複雑な進化を遂げ、テンションだけでなく各スプロケットに対し3次元的に最適な位置にガイドプーリーが移動する「3Dエンブレイス」に受け継がれていきます。

店頭サンプルに触れるリアメカを置いてありますので是非触って違いを確かめてみてください。

世には数多くのブランドがありますがカンパニョーロを一流と呼ぶ事に異を唱える方はいらっしゃらないでしょう。

しかしそれ故の価格の問題もあって周囲に使っている方が少ないためイマイチ情報が集まりづらく、それが更にユーザーを減らしているような状況はカンパディーラーとしては改善せねばと思いますので今後もこういった魅力を伝えるための情報発信をしていこうと思います。

カンパニョーロへの組み替えやご相談ありましたらお気軽にどうぞ。

嬉しい事にCYKICKSはカンパユーザーの溜まり場になりつつあります。

さて、語ればキリがないのはいつもの事ですが今日はこの辺で。

ありがとうございました。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ